映画『キセキ -あの日のソビト-』ネタバレ感想|GReeeeN好きの心を震わせる大傑作!

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こんにちは。織田(@eigakatsudou)です。

1/28公開の映画『キセキ -あの日のソビト-』を観てきました!

GReeeeNの名曲『キセキ』が誕生するまでの道のりを本人と同じ役に松坂桃李、菅田将暉らを抜擢して描いた作品。

僕は『キセキ』『愛唄』のドンピシャ世代なので(最近の曲は聴けてないけど)昨年の秋の段階からとっても楽しみにしていた。

GReeeeNとは?っていう人もとりあえず聴いてみてください。

僕は00年代最強のヒットソングだと思います。世界に一つだけの花よりも。



『キセキ』のスタッフ、キャスト

監督:兼重淳
脚本:斉藤ひろし
ジン:松坂桃李
ヒデ:菅田将暉
理香:忽那汐里
結衣:平祐奈
ナビ:横浜流星
クニ:成田凌
ソウ:杉野遥亮
トシオ:奥野瑛太
売野:野間口徹
ジンたちの母:麻生祐未
ジンたちの父:小林薫

映画『キセキ』は実在のメンバー・HIDEを菅田将暉
その兄でGReeeeNの楽曲をプロデュースするJIN役に松坂桃李

GReeeeNの他の3人はnavi(ナビ)に横浜流星、92(クニ)に成田凌、SOH(ソウ)に杉野遥亮がキャスティングされた。

成田凌は『君の名は。』にテッシーこと勅使河原役として声優出演。

監督は是枝作品の助監督を務めるなどしていた兼重淳さん。

ちなみに奥野瑛太、野間口徹といったところは後年に横浜流星が主演した映画『愛唄』にも出演している。

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映画『愛唄 約束のナクヒト』ネタバレ感想〜『キセキ』との違いは明らかでした〜

2019年9月16日

あらすじ紹介

厳格な医者の父親の下を飛び出したミュージシャンのジンは、父の思いを受けて歯科医師を目指していた弟ヒデの音楽の才能を知り、ヒデとヒデの音楽仲間たちに自分の夢を託すことを決める。歯科医師を目指しながら音楽もやりたいが、そのことを恐ろしい父親に言い出せないジンとヒデは、顔出しなしのCDデビューという作戦をとるが……。

出典:映画.com



映画のネタバレ感想

以下、感想部分で作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

明日、今日よりも好きになれる

上述の通り、この作品に関して言えば僕はかなりポジティブな感情を持って映画館へ向かった。
GReeeeNはよく聴いていたし、キセキなんてそれこそ何百回と聴いたかわからないし、予告編もワクワクするばかりだし。

ただ、映画館のスクリーンで流れる音楽はやっぱり特別な魔力があって、大好きな歌のその力に引っ張られながら楽しく観られたらいいなあっていうのが本音だった。

ストーリー自体にはそこまで期待していなかった。

ところが。
予想以上に映画が良い。

これは……良いぞ???

元々GReeeeNは好きだったけど、もっと好きになれた。これは予想できた。

それだけにとどまらず、出演者のみんなをもっと好きになれた。これは予想外。

何なんだ?この清々しい感覚は。

溢れる想いが止まらない。

日々が積み重なり

あくまでもGReeeeNの歴史、つまりヒデ(菅田将暉)を中心にして描かれると思っていたが、この作品の主人公は、きっと松坂桃李演じるジンだと思う。

東映ホームページのストーリー紹介にもある通り、ジンは音楽の道に破れ、ヒデたちの音楽に作り手として携わっていくことを決める。

文字にすると素っ気ないが、ジンがこの敷かれたレールをちゃんと走るだけの描きこみを、製作側が惜しんでいない。

だから僕はジンの幼なじみのトシオ(奥野瑛太)に感情移入できたし、彼らとメタルバンドを組む二人(役者名がわかりません。すみません)もとっても自然な仲間に映った。

ヒデが大学受験に挑んでいる一方で、ジンが走り続けた、過ぎ去った日々の持つ意味をスタッフは丁寧に映し続けた。

そして、それに応える松坂桃李の格好良さ。

誰かの真似じゃない、松坂桃李という雰囲気がジンからは滲み出ていた。

桃李くんが好きな人は絶対観るべきだと思う。男から見ても格好良い。

せめて言わせて「幸せです」と

ジンとヒデの家族は、父親が小林薫、母親が麻生祐未。

この作品に唯一ツッコミを入れるとすれば(あまりにも頑固ですぐに手を挙げる)”厳しい”父親と、(物事を考えるネジがどこか一本抜けている)”優しい”母親ということになるんだろう。

そんなお母さんがアイロンがけをしながら、厳格な旦那に「幸せです」と言うシーンが。

ただ単に旦那の顔を立てたり、息子を庇ったりするだけじゃなくて、勉強に身が入らないヒデに対して進言したりと結構麻生祐未が頑張っている。

この映画は相当に家族の比重も大きいのでご家族で観るのも良いかもしれない。

君の右の手のひらを、ただ僕の左の手のひらがそっと包んだりしたりしなかったり。

たまにはね、夫婦で手を繋いで観るのも良いものですよ。

僕は君でなら、僕でいれるから

作品の一番のポイント・歌。

ジンたちのメタルバンドの曲から既に気合が入っているが、やっぱり特筆すべきは菅田将暉。

まあ声が出ること出ること。
そしてGReeeeNに近いあの声質。やばい。

しかも、残り3人もまた良いんですよ。

デビュー曲のデモテープを兄ちゃんに作ってもらい、腕を振りながら歌う4人の楽しそうな表情と言ったら!

4人のレコーディングの4分割画面も、なぜ映画のポスターのソウの所にバスケットボールが描かれているのかというエピソードも、一見怖そうなクニの優しい心遣いも、そばにいる仲間の描写全てが愛しい。
ちなみに横浜流星くんの服装が当時の現役大学生っぽくてとても良い…

何よりもこの作品は、全てがGReeeeNの歌詞と同じように純粋で綺麗で前向きで。

青春なんて言葉では陳腐に聞こえるほど、余分なものを排除して全てのシーンに意味がある。

病気と闘う少女(平祐奈)のくだりが出てくるが、あの子も絶対に必要なキャラクターだった。

こんなにまっすぐな映画は久しぶり。

GReeeeNの曲を乗せるのにふさわしい、一生懸命にみんなが良い奴。

だからこそ、無念さと嫉妬を必死に隠してヒデに言ったジンの言葉が響く。

自分が自分であるために、自分が役割を果たせる場所を見つけた、ジンの言葉が響く。


ジンとヒデ
お前には、才能があるんだから……やれよ、音楽。 一番この映画で好きなシーン。

明日、今日より笑顔になれる

この映画を楽しんだ人が、観終わった後に

スカッとするのか、
ほっこりするのか、
心に突き刺さるのか、
涙を流すのか、

音楽をやりたくなるのか、

感情は人それぞれ。

それでもきっと、笑顔になって明日を迎えられることはできるんじゃないかなと思う。

僕は『キセキ』という曲にとても思い入れがあり、

彼らと同じ時代に大学受験をして、
彼らと同じようにカラオケでケツメイシのトモダチを歌い(でも高校生のときかな)、
菅田将暉が着ていたサイラスの服にノスタルジーを感じ、

リアルとして感じられる世代だったのは幸せだった。

褒めすぎなのかもしれない。

でも僕はこの作品を絶対に忘れないし、今度は友達と鑑賞したい。

作品のバランスとしても破綻がなく、ところどころに日常会話の小ネタを織り交ぜていて映画に詳しい人でも楽しめると思う。

拍手!!!!

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