どうせ観るなら楽しい映画を

映画の感想文。好きも嫌いも十人十色。解釈の仕方も十人十色。 ほぼオール邦画です。主戦場はケーブルテレビの映画チャンネル。

映画『虹色デイズ』を鑑賞しました。
2018年公開。『風俗行ったら人生変わったwww』の飯塚健監督、原作は水野美波のコミックスです。

GENERATIONS from EXILE TRIBEの佐野玲於が主演を務め、中川大志、『渇き。』などに出演した高杉真宙、『キセキ あの日のソビト』『シュウカツ』などで好演した横浜流星と4人で高校生の青春を演じています。


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▲ポスターの高杉真宙くんの目が大きく見えるのは気のせいでしょうか。


エンディングテーマは降谷建志(Dragon Ash)がこの作品を観て書き下ろした「ワンダーラスト」。
ソロ活動を再開させたとあり、ジャケットも降谷自身がデザインしたそうです。


この『虹色デイズ』は無邪気で眩しくて、少し恥ずかしくなってくるくらいの作品でした。

良く言えばまっすぐな青春の日々、意地悪な言い方をすれば凡作です。

個人的な評価は★★★☆☆となります。





こんな高校生になりたかった


『虹色デイズ』は上述の男性キャスト4人と、女子高生3人を中心とした友情と恋愛の群像劇。

甘酸っぱさ満点で、とにかく男の子たちがみんなキラキラしてます。かっこいいです。
学内カーストは確実に最上位かと思われます。

一番僕が見てほしいのは中学生の人たち。
高校生、大学生でももちろんいいんですが、来年以降高校生活を迎えるという人たちにぜひ届いてほしいです。


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▲プールにぷかぷか浮かぶ男子高校生4人。これは高2の特権です。
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社



「17歳の特権」で始まるこの作品は、イケイケな高校生だからこそできることがたくさん描かれています。プールに制服で飛び込んだり、制服を着崩したり、学食でお昼食べたり。

そして上でも述べたように、ここまで目立つ存在の彼らは、確実に学年の人気者です。
男子中学生でこの映画にときめいた人はぜひ!彼らのようなかっこいい男子高校生を目指してみてください。


僕の高校も、確かにああいうイケイケでわちゃわちゃ戯れてる男の子たちがいました。
大人になった今見ると微笑ましいなぁ、ガキだなぁって思うんですが、同じ高校生の目線だと凄く大人びて見えるんですよね!


オタク、イケメン、彼女持ち



魅力的な男子高校生を演じた4人についての紹介と、個人的な感想です。

演技が上手かと言われればそうではありません。でもこの作品は、かっこよくてお馬鹿な彼らの青春を愛でる作品です。

ホストの時代遅れなコールのようなリズムで会話を紡ぎ、毎日を同じ人たちと話しながら過ごして行く、帰宅部にありがちな光景。

言葉の返し方やボケツッコミは小気味よく、節々で声を出して笑いました。
同じく会話を重視して撮られた『セトウツミ』とはまた違う形で高校生の日常が描かれています。



羽柴夏樹(なっちゃん)



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▲佐野玲於(右)演じる「なっちゃん」は愛美に想いを寄せます。
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社


主人公の羽柴夏樹、通称なっちゃんは佐野玲於が演じています。
佐野玲於の演技も相まって、おっとりしていて優しい夏樹。4人の中では引き立て役やいじられ役に徹しているように見えました。

ナンバーワンにはならない存在。そんな彼が、大好きなあの子にとってのナンバーワンになるために進んで行く物語が圧倒的青春ですね。

夏樹は、想いを寄せる杏奈(吉川愛)のことになると心ここに在らず状態に。ふわーっと舞い上がるウブな高校生の体温が伝わってきました。



松永智也(まっつん)



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▲まっつん(左)と筒井。
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社


中川大志が演じた通称まっつんは、ある意味本作品の主人公的存在。
八方美人の人気者から脱却し、誰かに一生懸命になってみよう。そんな意気を感じるキャラクターです。

私服が結構ダサいんですが、高校生の青さと考えるとそれも加点要素。かっこいいです!




直江剛(つよぽん)


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▲つよぽん(左)と恵ちゃん
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社



高杉真宙が演じる「つよぽん」。
草彅かよというツッコミは置いといて、金持ち+秀才+いい奴+オタク+彼女持ちと、なかなかのスペックの持ち主です。

コスプレが好きな彼の部屋のオタク再現クオリティーはともかく、作り手側が「オタクなのにリア充」というコンセプトにこだわったのは評価したいですね。




片倉恵一(恵ちゃん)


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▲恵ちゃん(横浜流星、左)とまっつん
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社


横浜流星が演じている「恵ちゃん」はグループの盛り上げ役。つよぽんのように彼女もいなければ、誰かに恋い焦がれるなっちゃんとも違います。
ただ、下級生に告白されるシーンがあるあたり女の子にはモテるようです。

ブレザーの下に蛍光イエローのパーカーを着たり、シャツの前を開けてインナーのTシャツを着たりと制服の着崩しが結構強め。
自分の甘いマスクの使い方を知ってる感じですね。僕の高校にもこういう子がいました。




恒松祐里の魂を感じましょう


なっちゃんが想いを寄せる杏奈を演じたのは吉川愛。綺麗に通った鼻筋。清涼感のあるたたずまい。

どこかで見たような…と思ってたら旧芸名・吉田里琴ちゃんでした。


ただ、この作品で一番の輝きを放っていたのは筒井まりを演じた恒松祐里でしょう。

彼女はなぜかなっちゃんに強く当たり、取り巻きのまっつんたちにも罵詈雑言を浴びせます。


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▲まりの心を開こうとするまっつん(中央)。
(C)2018「虹色デイズ」製作委員会 (C)水野美波/集英社



まりがどうして心に闇を抱えているのかが掘り下げられていないのが『虹色デイズ』の残念なところなんですが、まりの存在は確実にこの作品に体温をもたらしています。

友達への独占欲、男子という対象への畏怖、自分が何者であるかの迷い。
心を許すことへの恐れ。


なっちゃんたち4人がキラキラとバカな高校生活を送っている一方で、まりは鬱屈した感情を解き放てずに悶々と過ごします。
心に殻を作ってしまうこのあたりが、恒松祐里は本当に上手かったですね。


朝日新聞のインタビューでも、まりを演じるに当たっての難しさを語っています。
演技面ではこの作品でダントツと言っていいでしょう。



感情移入はどこでする?



僕が通っていた公立高校は髪も染めて良かったですし、色付きのカーディガンやパーカーも多少は黙認される高校でした。

だからこそ恵ちゃんたちのような子たちをリアルな体験として感じられたし、ノスタルジーもくすぐられました。


でもそうじゃない学校を経験していた人たちにもこの作品は確かな既視感として感じられると思います。

バカなお調子者のカースト上位男子と、彼らに巻き込まれるカースト下位の女子。
スクールカーストの違いが生み出す差異。


単なる青春映画とは異なるリアルな高校生活をぜひ鑑賞してみてください。
きっと自分だけの「あるある」を見つけられると思いますし、それを誰かと感想を言い合って共有するのもまた楽しいと思います。


ストーリーとしては凡作。キャラクター設定は秀作。
まっすぐな彼らがまぶしかったです。
★★★☆☆。


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